来迎寺について

縁起

鎌倉 来迎寺

来迎寺は鎌倉市西御門にある時宗の寺院です。

永仁元年(1293)の鎌倉大地震で亡くなった村民を供養するため、一向上人によって創建されました。
西にしかど』という地名は、源頼朝公が開いた大蔵幕府(現在の清泉小学校の校地周辺)の西門があったことからその名が付けられました。

ご本尊は阿弥陀如来です。客仏として如意輪観世音菩薩、岩上地蔵菩薩、ばっそんじゃが祀られています。
客仏の三体は、源頼朝公の持仏堂の後身である
ほっどう(現在の源頼朝公の墓所付近)に安置されておりましたが、明治初年の神仏分離令を機に来迎寺へ移されました。

本尊 阿弥陀如来

本尊 阿弥陀如来

【来迎寺 本尊・鎌倉十三仏霊場 第十番】

極楽浄土にまします仏様であり、時宗は阿弥陀如来を御本尊に仰ぎます。

如意輪観世音菩薩

如意輪観世音菩薩

【県指定文化財・鎌倉三十三観音霊場 第五番・女性の守り本尊・安産の守護尊】

「鎌倉で最も美しい仏像」と言われ、古来、特に女性から篤く信仰されています。
“如意輪”の名が示すとおり、法輪で人々の迷いを打ち砕き、如意宝珠であらゆる願いを叶えてくださいます。また、『もん
』という、土や漆などを混ぜて型をつくり、お像に貼り付けて衣の文様を立体的に表現する技法を見ることが出来ます。この技法は鎌倉独特のもので、現存しているお像はわずか数体と言われています。

本尊 阿弥陀如来

岩上地蔵菩薩

【旧報恩寺本尊・県指定文化財・鎌倉二十四地蔵霊場 第二番】

かつては臨済宗報恩寺(現 鎌倉市立第二中学校校地)の本尊でした。
造像上の特徴としては、『法衣垂下』が挙げられます。法衣垂下とは、14~15世紀の東国、特に禅宗の仏像に大流行した様式で、衣を八の字に開き、裾を台座から真下に垂らした形です。制作年・仏師・お祀りされていた寺院がすべて判明している事から、その指標的作例と言われております。

如意輪観世音菩薩

ばっそんじゃ

【旧報恩寺蔵 市指定文化財】

浴室で覚りを開かれた仏さまです。古くから頭・目・肩・腰・脚の病の治癒にご利益があると篤く信仰されており、草鞋を編んで奉納される方もいらっしゃいます。

時宗について

宗祖: 証誠大師 一遍上人
二祖: 他阿弥陀仏真教上人
本山: 清浄光寺(遊行寺) -神奈川県藤沢市-
本尊: 阿弥陀仏
称名: ぶつ』とお称えします
教義: 大悲本願を仰ぎ 念仏に生き、念仏を喜びとする
大慈悲の阿弥陀仏に帰命(おまかせ)する“ただ今のお念仏”が一番大事なことです。仏様の光明、お念仏の中に生活させていただいていることに気づけば、私たちの日常は感謝と喜びに満ちあふれるでしょう。
我執(自分中心の考え)を“捨て”、家業につとめ励み、むつみあえば、“ただ今のひと時”は充たされ、極楽浄土への道が開かれます。
念仏に生きることが時宗の時宗たるゆえんです。仏様に護られ、み光に包まれているのですから、私たちの小さい力で念仏するのではありません。私たちは、み光の光中にすでにあり、その限りない救済の中にすでにあるのです。

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お問い合わせは 電話番号0467-24-3476